出かける前、窓の外の雲に「今日は雨を降らせないで」と言う。けれど最後には、二人とも小さすぎる傘の下に入ることになる。
『花火』は、脚本、人物設計、開始フレーム、動画生成、組み立てまでを通した短編だ。待ち合わせと天気の変化、二人の距離で進め、男性側には台詞を置かなかった。
五つの映像で一つの待ち合わせを描く
全長は約 101.3秒。冒頭の題が約4秒、五つの生成映像が合計約87秒、最後にクレジットが続く。画像はSeedream 5.0 Pro、動きはSeedance 2.5、音色参照はMiniMax、組み立てはHyperFramesを使った。当時この作品で用いた組み合わせの記録である。
準備、合流、天気の予兆、降り出す雨、相合傘という五段階に分けた。長めの区間を選んだのは、各区間の動作と感情に時間を与えるためだ。ただし、区間同士の連続性は別に確認する必要がある。
最初の一枚に変化の余地を残す
終盤の開始画像では、すでに二人が見つめ合って笑っていた。その後に予定した視線の交流と気持ちの変化を、もう一度演じる余地が少なくなった。最終的には笑顔の余韻から続けることになった。
以後、開始画像には**「この瞬間の後、まだ何が起こるべきか」**と問う。重要な反応が最初から描かれていれば、もっと手前を選ぶ。
他の修正は具体的だった。改札との交差が起きた箇所は入画経路を変え、スマートフォンの細かい文字は読める天気情報へ絞った。鏡の背景の不正確さは、この版にも残っている。
編集でつながっても動作が解決したとは限らない
傘を開く一連の動きは狙いどおりには出なかった。最後は傘面が開き始めるところのカットと音で接続した。物語は進められるが、「傘を開く動作を安定して生成できる」とは言えない。
同じ場所での一部のカットには、位置や明るさの不連続も残る。当時の完成結果として保存し、問題も記録した。次回に必要なのは「自然につなぐ」という言葉を足すことより、隣接する二つの区間をどう接続するかの事前確認である。
確認と費用の考え方は『本番の前に手戻りを減らす』にまとめた。